『福明と李福』第一章の発信にあたり……一言!

ooi


 今日と明日の二日間にわたって,第一部を発信します。
 この作品は,取手の学校にいた頃,夜毎,書き綴った本です。よくもまあ,体がもったものだと思います。40代の意気盛んな頃でした。
 その作品を今また新たに書き改め,発信するのです。

 第一部の舞台は,倭国の大和。
 遣唐使として長安に派遣された「福利」は一人帰国しなかった。
 それはなぜか。物語はそこから動機付けられる。

   尊愛する歴史小説家井上靖先生は,
   小説家は歴史の行間から真相を読み取れと語っています。
   私も,日本書紀の推古天皇17年条の一節
 
     「秋九月、小野臣妹子等、至自大唐(もろこしよりいたる)。
           唯通事福利不来(ただしをさふくりのみまうでこず)。」

   より,物語を思い起こしました。

 蘇我氏の陰謀と倭国の混乱の中で,福利失踪の謎を追うべく主人公の『福明』が生まれる。
 大化という新しい時代を前に,倭国の人々が政治的活動を積極的に展開する。福明もそれに巻き込まれていく。
 渡来人と称された朝鮮半島からの人々と通詞である福明は絡んでいく。絡むことで,福明は目的とする唐への道筋を見つけていく。
 世界の中心にあると位置付ける唐,朝鮮半島の北部に位置する高句麗はその唐の影響を恐れ,それがために反目し,強固な軍事力を持つ。
 南部に位置する百済は地理的な関係から倭国との親密度を高めていく。そして,その両方を見通す新羅は着実に地力を蓄えていく。

   どこか,21世紀の東アジアを見るかのような情勢がそこにあります。
    そんな調子の歴史小説です。

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黎明,西空にまん丸のお月さん,北空に紫の峰,東空に朝日の輝きを見る

sorakumori


 黎明,散歩に出る。
 つくばの空気は肌を刺すように冷たくなった。
 昨日の雨が嘘のように,今朝は東の空が鮮やかなグラデーションとなっている。
 公園道を抜けて裏道に入る。
 すると,西空に大きなまん丸のお月さんが淡い光を放っているのが見えた。今日は十六夜の月であった。しばらくお月さんと対面して歩く。
 方向を転じて,歩を進めていくと,今度は北の空に,紫の峰が見えてきた。
 東には今まさに昇らんとする陽の輝きが雲ひとつない空を色鮮やかに染めている。その光を受けて,筑波のお山は紫に染められ,そのスカイラインは冷えた空気の中で際立てっている。
 
 こんな素晴らしいところに暮らしているのだと今更のように思う。
 二十年以上も暮らしていて,このような景色を見ることもなく過ごしていたことに少しばかりの後悔の念を抱く。
 そういえば,蕪村の句にこんなのがあった。

  月天心 貧しき町を 通りけり

 まだ,多くの人も活動していない早朝,刈り取りの終わって田畑の中を,自分一人がお月さんと並んで,靴音を響かせて歩いている。やるせない寂寥感と未来を展望することのできる高揚感が押し寄せてくる。

 そういえば,蕪村も絵筆を握り,文学を志したのだった。

人はなぜ戦うことを好むのか・・・生物学的根拠から考えてみよう

hikarida


 トルコがロシアの戦闘機を撃墜した。
 ……単純な疑問……
   火を噴き出して撃墜されるほど,ロシアの戦闘機は対空砲火に弱いのか。
   ロシアの戦闘機を撃墜するほど,トルコの戦闘能力は高いのか。
 ……驚くべき事実……
   トルコはロシアとことを構えることに躊躇はなかったということ。
    (日本ならスクランブルだけで済ませるだろうに・・・)
   ロシアは,トルコと戦争をしないと意思表示をしたこと。
    (ロシアは日本とならどのような手で打って出てくるだろう・・・)

 イスラム過激派がパリを震撼させ,中国が南シナ海で無体な冒険を試みている。
 頭のいい投資家が金に目がくらんで,してはいけない株式操作をする。
 骨肉の争いをする同族企業のあれやこれや,名もなき会社で繰り広げられる権力闘争。

 国と国,民族と民族,宗教と宗教,人と人……
 
 生物に備わる『自己保存・増殖性』という生物学的命題が,明らかにそこに見られる。自分が滅ぼされるか,相手が滅びるか,究極の生物的命題がそこにあるのだ。
 では,人類の英知は,この生物的命題に太刀打ちができないのだろうか。

 そんなことはない。
 人智を超えた偉大なものが,義のないものに下した鉄槌を人類は幾度となく見てきた。天に唾吐く行為は天が仕置きをしてきたのだ。
 我ら人間が持つ生物学的性質は,我ら人間の智がそれを克服していくのである。

中国海軍にもシーマンシップがあったことにいくばくかの安堵を抱く

sulu


 南シナ海の人工島は認めることができないとアメリカ海軍がイージス鑑「ラッセン」を人工島の12海里に進入し航行したのは10月27日であった。
 その折,米中軍艦が親しげに会話をしたことにいろいろな憶測が飛び交っている。

 12海里を航行する10日間。「ラッセン」には中国海軍艦艇が追尾していた。
 当初は,
  「あなたは中国の海域にいます。何をしているのですか。」
  「国際法に基づき,行動をしています。」
 という,ありきたりの交信がなされていた。

 10日も一緒にいると……
  「土曜日は何をしてすごしていますか。わたしたちはピザとか鳥を食べます。ハロウィーンの  
   パーティーもやりますよ。」
 「ラッセン」は実に親しげな交信を発した。
 すると,
  中国艦艇からも,家族や故郷のことを語りかけてきたというのである。

 そして,「ラッセン」が任務を終えて海域を去ろうとすると,

  「もう,これ以上,貴艦にはついていきません。どうか,快適な航海をなさってください。
   また,会いましょう。」
 
 との通信が,中国艦艇からなされたというのである。

 互いに敵対する間柄とはいえ,ともに海で生きる男たちの礼儀としての振る舞いがこの一瞬に成立したことになる。
 私は,中国海軍にシーマンシップがあったことに安堵するのである。


移住する人,起業する人,研究活動に就く人,そこに居つく人,……人はさまざまなり




 人は,自由に,住む場所を決め,就く仕事を選び,好きなことをする権利を有する。
 
 石田秀輝さんは著名な経営者で学者でもある。
 その方は,今,沖永良部島で自立したライフスタイルをめざす「地球村研究室」なる会社を設立し,活動を展開している。沖永良部島にはいまだに昔ながらの生活原理が残り,彼が目指す新しいライフスタイルを実地で再構築するには絶好の場であるということである。
 「物質的な豊かさから精神的な豊かさへ向かわないと文明そのものがダメになる。制約の中でいかに豊かであるか,孫が大人になった時に笑顔あふれる町や家庭を渡したい。」
 それが彼の意図するところである。
 大いに賛同する次第である。
 
 筑波大学の村上和雄先生もこう言っている。
 「63歳の定年で大学を辞めた時,人生はこれから始まるとおもった」と。
 定年後,自ら研究室を立ち上げ,遺伝子の研究に邁進なさっている。研究のかたわら,雑誌『致知』での言論活動は大いに参考になるところである。

 はてさて,私自身はどうかというと,なんとも情けない限りであるが,それでも,自分なりに,文章を書き続け,絵を描き続け,それを発信しているだけである。
 でも,人はその才以上のことはできないのだから,よしとしよう。
 自分の持てる力の範囲内で,精神的な豊かさの確保に努めよう。自分の思いを,考えを伝えていこう。
 人はさまざまなのだから,才に見合った範囲で,大いに努めよう。

福明と李福




 福明は日本で生まれた通訳である。朝鮮半島と中国大陸の言葉を操ることができる。気は大して強くはないが,律儀な男である。
 李福は中国で生まれた実業家である。若いときに自分の出身を嘆いて荒れた時期もあったが,西域から日本まで商売の範囲を広げる。性格は豪胆にして,人情家である。
 実はこの二人には,縁がある。
 その原点が福利という青年である。

 福明は福利の腹違いの弟。李福は福利の孫にあたるのだ。
 
 日本書紀の推古天皇17年条にこのような文言がある。
 「秋九月,小野臣妹子等,至自大唐(もろこしよりいたる)。唯通事福利不来(ただしをさふくりのみまうでこず)。」と。

 この一文から,物語は作られていった。

 推古17年は,7世紀の初頭である。中国では隋から唐へと王朝が変わり,未曾有の繁栄を誇る時代となる。日本では,蘇我氏が衰退し,唐の制度や文化を受け入れ,天皇を中心とした政治がなされ,日本は発展をしていく。朝鮮半島では,高句麗・新羅・百済の三国が対立し,新しい時代を築きつつあった。

 今,この物語を発信している。


「飯台」という詩がある。古い詩だが好きだ。貧しさの中にも温かさがある。

nogikiu


 何もかも生活のやり直しだ
 引き揚げて五年間  やっと飯台を買った
 明日のご飯はおいしいねと
 喜んで眠った子供たちよ
 はや目を覚まして 珍しそうに 楽しそうに
 ご飯もまだ出来ないのに
 自分たちの座る場所を母親に聞いている
 私から左回りして 梨惠子 佐代子 妻 真美子の順である
 温かいおつゆが匂っている
 おいしくつかった沢あんづけがある
 子供たちははしを並べている
 ああ 飯台一つ買ったことが こうも嬉しいのか
 貧しいながらも 貧しいなりに 育っていくゆく子よ
 涙ぐましいまで いじらしいながめである

 子供の頃,母親から何十円かを渡され,大通りの肉屋へコロッケとかイカフライを買いに行く。それが昼食のおかずだ。ご飯はおひつに入っている。適度な湿気と温かさでご飯は美味しかった。その時,用意するのが,部屋の隅に置いてある卓袱台である。足を折りたたんで部屋の隅に置いてあったのを出す。母親と兄弟3人のつつましい食事が始まる。 
 豊かでは決してないが,そこには,幸福が確かにあった。

人も国も「人間らしい」夢を持ちたいものだ

hanaaki


 夢を持つことは,その人が成長する上で極めて大切な要素である。とりわけ,それが青少年であればなおのことである。
 ああなりたい,こうなりたいという思いはその人間に活力を知恵を与える。もちろん,その過程で挫折も味わうだろうが,それを乗り越えていく力も同時に得ることができる。
 それこそ,「人間らしい」夢であると思う。
 
 しかし,「人間らしからぬ」夢というのがある。
 それは,まったく他人のことを考えず,自分だけの欲で成り立っているものである。
例えば,ゴミ屋敷・凶暴な犬を放置する飼い主などもそれに属する。
 さらに,テロリストたちの思いもそれに属する。
 自分の主張のためだけに,無辜の民の命を奪う行為。世の中に混乱を与え,人々を不安に陥れる行為。
 加えて,一部の国家に見られる力づくでの現状変更なども同様である。

 「人間らしい」夢とは,自分にとっても,他の人にとっても楽しいものでなくてはならない。そうであれば,その人の夢を誰もが理解し,共感し,寄り添うことができる。
 
 「人間らしい」夢を誰もが,そして,どの国も,持ちたいものである。

言いたいことが自由に言える社会でありたい

kiiro


 11月19日,タイ政府は二人の難民を拘束,中国に送還したとの新聞記事を見た。

 一人は,董広平氏。
 昨年5月に河南省で趙紫陽氏を忍ぶ集会を行い,公共の秩序を乱したとして逮捕された人物である。
 趙紫陽とは,1989年に起こった天安門事件(中国では「六四運動」)で武力弾圧に反対したために失脚した人物である。鄧小平が反対したことを過ちと認めるなら許すと言ったが,武力弾圧に反対するのは信念からのもので,過ちと認めるわけにはいかないと拒否し,いまだに党内で再評価されていない政治家である。
 日本で言えば,ロッキード事件で逮捕された田中角栄元首相を新潟県で忍ぶという程度のことである。
 
 もう一人は,習近平主席を風刺する漫画を盛んも発表した姜野飛氏である。アメリカから発信されている中国語新聞『明鏡』にその漫画がいくつか掲載されている。
 これを見る限り,欧米・日本の新聞では当たり前の揶揄である。それが国家権力で許されない社会では閉塞感が充満する。

 誰もが,自分の考えや意見を自由に言える社会こそが発展をする。それができない社会は衰退する。これは歴史が如実に示している事実である。
 それはそれとして,この2人の表現者の今後が心配である。是非とも,信念に基づいて,戦ってほしいと思う。

人生が自由であり開放的であるためにするべきこと

kiriasa


 会社勤めしていると,嫌な人物とも会わなければならないし,気の進まないことにも手を染めねばならない。あれもこれも,生活のためと自分を納得させている人は結構な数いると思う。
 そういう人に言いたい。
 ……耐えなさい。そのすべてが自分の肥やしになりますと。
 いまある自分の生活は,自分の力で創りあげてきた大切な自分の環境です。一時の嫌なことなど,些細なことです。少し我慢すればいいのです。それでも,嫌な奴は突っかかってくるでしょうが,それでも我慢です。むしろ,その奴と仲良くなるくらいの気持ちが必要です。
 風に吹かれるように,水に打たれる程度に考えるのです。
 そして,いつか,人に気兼ねすることなく,自分のやりたいことをやれる時期の到来を待つのです。そのために,自分の人生が自由であるためにどうすればいいのかを常に考えていくのです。

 そう考えていくと……
 自分が自由であるためには,他の人の自由に敬意を払わなくてはいけないことに気がつくはずです。それは,あなた自身が最も高いレベルで自由を標榜する立場に身を置くことになります。
 他人の自由を侵害しないために,自分はどうしたらいいのか,相手の気持ちを慮るその姿勢こそ人生が自由であり,開放的であるためにすることです。
 
 人は自分の自由権を得るために,それなりの犠牲と不断の努力が求められるのです。

プロフィール

nkgwhiro

Author:nkgwhiro
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ありがとうございます。

《5/25 Thursday》
       
❣️<Puboo!>にて、『千年の哲学ー女は賢くなり、男たちはただ老け込むだけだった』を発信しました。ぜひ、お読みください。

❣️<Paper in NY>で、『Hot night. People relax at a beach. And they buy food fried chicken. 热的夜晚。 人们,在海滨放松。并且,他们买干炸鸡。』を公開しました。


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