さて どっちを選ぶ

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美しい形のマンション。見上げるとそこに青い空が、これだけみると、清々しい光景です。私の技術がなく、気温と湿気が伝えられないのがなんとも口惜しいことです。


 オーストラリアから、この夏、孫がやってくるのを楽しみにしているのですが、実は、予定を過ぎても、まだ来ていないのです。

 来ていない理由は、生まれたばかりのLALAのオーストラリアパスポートがなかなか発給されないためなのです。
 上の子のGOKUの時は、そのような煩雑なことはなかったですが、出生証明に医師のサインがなくてはダメで、そのほかいくつかの書類で、この子が確かにオーストラリアで生まれたという証明がなされて、その上で、銀行口座からなにがしかの手数料が落とされ、そして、パスポートの申請が可能だというのです。

 つまり、市民権を与えることに、当局が以前に比べて、慎重になっているということなのです。
 そのために要する日数が二ヶ月ほどかかるというのです。

 ブリスベーンの日本領事館では、なんら問題なく、日本パスポートを取れたのですが、その際、領事館の人から、日本に行けても、オーストラリアに戻る時、それが認められない可能性もあると言われたそうで、だったら、変にやきもきするより、オーストラリアのパスポートをとって、それから来てもいい、それに、何しろ、日本は今、大変な暑さだから、九月の末、秋の日本を孫たちに堪能させてやったほうがいいと話をしているのです。

 そんなことを娘と話をしていると、この二人の孫は、いわゆる二重国籍者になるんだなぁと改めて思ったのです。

 もし、彼らがいずれかの国で、政治家や公務員になることがあれば、どちらかの国籍を選んでおかねばなりません。日本でも、政治家がこの件で批判を受けましたし、オーストラリアでも、大臣クラスの政治家が二重国籍のために辞任に追いやられているからです。

 娘はオーストラリアでの永住権を持っていますが、国籍は日本です。
 万一、娘が何らかの事情で、三年四年とオーストラリアを離れることがあれば、その権利は剥奪される可能性があります。
 国籍を持っていれば、そのようなことはありません。

 生地主義を取るオーストラリアで生まれた子に対して、日本政府は、22歳に達するまで二重国籍を認めています。つまり、日本は、成人の二重国籍を認めない国なのです。
 ちなみに、G7の中では日本だけが二重国籍を認めない国になっているのです。

 かといって、日本が厳しくそれを当てはめているかといえば、実際はそうでもないのです。
 
 例えば、あのフジモリ大統領の件で日本政府は離れ業を行いました。
 日本国籍とペルー国籍の二重国籍者であるフジモリに対して、日本国籍放棄を強く求めることもなかったし、強制的に剥奪することもなかったのです。
 ペルーで汚職問題で揉めた時、フジモリは事実上の亡命を日本でしましたが、その時は、日本政府は、彼が日本国籍所有者であるからと、ペルー政府の引き渡し要求を拒んでいるのです。

 日本の人口減少は凄まじく、多くの外国人に頼るしかない分野も当然出て来ています。
 
  OECDが示す外国人移住者の流入データでは、日本には43万人程度が記録されています。
 そして、今後、その数は増えることになります。
 その人たちが、安心して働けるようにするため、また、優秀でしっかりした人材が日本で活躍してもらうためには、二重国籍を認めて、彼らが日本で適切な処遇を受けられるようにしていかなくてはならないのです。

 つまり、短期労働を条件に一時的に日本で働いてもらうでは、優秀な人材は集まりません。
 かえって、良からぬ人材が集まり、問題や軋轢を生んでしまうのです。
 だから、一時的に日本で働いてもらうではなく、日本で生計を営むにたる条件を提示できなくては行けないのです。
 だったら、永住権でいいではないかという意見もありますが、先ほど述べたように、永住権では仮に帰国した場合、それまで培って来た権利を剥奪される危険があります。だから、国籍を認め、生まれた国の国籍と働く国の日本国籍を二つ認めてやろうというのです。
 もちろん、参政権や日本の行き先を左右する議員などには制限が加えられます。

 オックスフォードでも、マサチューセッツ工科大学でも、私は、そこで学ぶ優秀な日本人学生に出会っています。
 彼らは、かの地で生まれ、彼の地で育ち、彼の地で生涯を送ろうと覚悟を決めた人たちです。
 その彼らは、日本国籍を捨て、英国米国籍取得を選んだのです。

 日本人の血を持つ彼ら優秀な人材が国を捨てるなんてもったいない話です。

 まぁ、私の孫たちが優秀な人材かどうかはわかりませんが、それでも。幼稚園に通う年頃から英語と日本語を操るのですから、まるきり優秀ではないと言えません。
 それぞれが自分の人生を、自分の力で、生きていくのですから、制度とか、きまりで人生の時間を無駄にすることがないように、国が真剣に考えていって欲しいと思っているのです。





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