日本ってすごいじゃないか

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紙を通すことで、光のとげを吸収、淡いそれを演出。日本という国は、外から入ってきたものを、自分たちのものとしていく文化を持っているんです。


 そこは、ゴーリキー公園、モスクワ中心部にある公園です。
 そこに、ロシアの見目麗しき女性たちが、日本のアニメの主人公に扮して、集っているのです。
 
 <J-FEST Summer 2018>と名付けられた日本の夏祭りがそのゴーリキー公園で行われました。

 モスクワ在住の日本人たちが盆踊りをし、和太鼓を演奏し、阿波踊りで盛り上げ、そして、ラーメンにたこ焼きが屋台で振る舞われたのです。
 そこへ、ロシア人たちがやってきて、この素晴らしい国に対して、憧れの表情を浮かべて、週末のひと時を過ごしていたというわけです。

 政治を離れると、日本とロシアは本当に国民性の通じあう国だと思うのです。
 
 日本人は、私がそうであったように、ロシアの文学を好みます。
 体制や歴史の流れの中で翻弄されつつも、そこに、個人の尊厳をうたいあげる文学に共感するからです。
 ロシアの若者たちは、今、日本のファッションやアニメ、柔道や空手、それに、日本のスタイル全般に強い興味関心を抱いています。
 
 それは実はロシアばかりではないのです。
 政治を一歩離れれば、韓国や中国の若者たちも、それは同じなのです。

 いっそのこと、人の心の中に巣食うわだかまりを増長させるだけの政治などなければいいと思うこともしばしばあるのです。
 
 日本の文化、アニメから和食、ファッションから文学まで、文化全般に至るありとあらゆるものが、こうまで世界の若者の支持を得ている時代はないのではないかと思っているのです。

 思い出すことがあります。

 海外にもよく出かけては仕事していた叔父がいました。
 出かけるたびに、日本では目新しいウヰスキーやチョコレートを土産として持ってきてくれたのです。「パンナム」のあの有名なロゴの入ったバックをもらったこともあります。
 きっと、アメリカのあの有名な、いまはもう飛んでいないあの飛行機会社の飛行機に乗ることで、サービスとしてもらったものだと思います。
 こんなに高価なもの、珍しいものを持ってきてくれるなんて、なんてすごい叔父なんだと、親戚の誰もが一目おいていました。

 でも、今は、もはや、それらも大して価値のあるものではなくなりました。
 むしろ、時代は逆転し、日本のものこそが価値あるものとなっている、そんな時代になっているのです。

 中国人が大挙押し寄せては、化粧品を買いあさり、日本のどこにでもある菓子を買って行くのをみて、かつて、日本人だって、アメリカで、ヨーロッパでそうだったんだと思い出すのです。
 それは、日本にない、洗練されたデザインの箱であり、何よりも、日本になかった品質がそこにあったからだと。

 だから、あの中国人たちは、自国にない価値を日本の製品に見出しているんだと。

 日本のスポーツシューズの素晴らしさは、今や、世界のトップレベルにあると聞きました。
 それは何もシューズばかりの話ではないのです。
 セブンイレブンの店内でも、マックの店内でも、言うなれば「中国製造」と言ってもいいiPhoneでさえ、日本で買うから、それは素晴らしいということになっているのです。
 日本で買えば、安心、それに何より丁寧な接客をしてくれて、買い物をする人の心をくすぐってくれるのです。
 数百円のものを買っただけで、丁重に礼を言われる。そして、買った製品に悪い品質は一つとしてない。万が一あれば、みごな対応で新しいものに交換してくれるのです。

 日本の手間暇かけた仕事が信頼の根本にあるのです。日本のあらゆるものが素晴らしい価値を持つことを、中国の人たちは私たちに教えてくれているのです。

 日本の素晴らしい価値。
 それはもっと具体的に言うといかなるものか。
 そんなことを考えました。

 例えば、山があって、そこに樹木が植えられているなんの変哲もない光景が、あるとき、変容を遂げるそんな「価値観」だと思ったのです。

 どういうことかと言いますと、なんの変哲もない山に、光景を一変させる桜の花が咲く、あるいは葉の色が変化するあの秋の紅葉、あの驚きです。
 そして、程なく、それは消えて、元のなんの変哲もない山に戻る、あの自然の移ろいです。

 懐石料理は、多様な料理が少しづつ出されます。
 がっつり食べるのではなく、季節のもたらす食彩を少しづつ堪能して、自然の中に自分をおくのです。
 調理人は、そこに、一枚の葉を添えます。もちろん、それは食べることはかないませんが、季節を感じることができるのです。

 そういう意味で、懐石は、腹を満たすという生存のためのものではなく、季節を感じるための絶妙にそして高度に洗練された文化にまで高められたものになっているのです。
 和食が世界を席巻しているのは、それを、ロシアの若者、中国の人たち、世界の人々が察知しているからなのです。

 日本人は、その感性でものを磨き上げて、自然と調和したものを作り上げているのです。
 安全の上に立ち、そして、洗練さをもって、さらに、心地よさを加味して、ものを作り出しているのです。

 そんな文化、どこにもないのです。
  だから、日本ってすごいじゃないかって思うのです。





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ありがとうございます

コメントありがとうございます。
つくばの隣町には、土浦という古い街があります。そこに、霞月楼という料亭があります。かつての海軍の軍人たちが出入りをしていた料亭です。山本五十六なども通っていた料亭です。私は、ちょっと縁があって、そのような店に出入りをします。知人や友人を連れて行くと、懐石料理の美味しさもさることながら、お座敷で、お庭を見ながら、ちょっと歳とった仲居さんからお酌を受けて飲む席に、えらく感動をしてくれます。懐石は金を出せば、体験はできますが、句会や茶道を本格的にやるには、なかなか難しいのが現状のようです。なぜなら、市が開催する文化行事はあっても、それ相応の先生について、本格的にやるには、やはり、敷居が高いように思えるからです。それが現状であると私も思います。でも、それを打開するには、もっと、落ち着いて、日本の文化を堪能する私たちにならなければならないと思っているんです。そんな活動の一端がこの『つくばの街であれこれ』であるとも思っているのです。これからもささやかな一文ですが、どうぞ、お読みください。それでは、失礼します。

こんにちは

いつも読ませていただいてます。
自分は茶道や句会の世界に身を置いてますが、やはり季節の取り合わせというのは非常に重視されますね。茶では茶室の設いが季節ごとに変わります。俳句も季語を重視します。入って気づくことは高度な文化というよりは深みがすごいと感じております。茶の先生はよく茶事をしてくださいますが、茶懐石も季節のものをチョチョットあしらって出していただいてます。俳句にしろ茶道にしろ懐石にしろ、ほとんど一部の人しか知らないというのが現状ではないでしょうか。
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《 11/13 🍁 Tuesday 》
 
🦅ただいま、<Puboo!>にて、『一万年の憂愁』を発信しています。

<時の感覚というのは、実に不思議です。
縄文と弥生の人々が共存して、互いに文化を交流させている姿を思うことも、時には争いに発展することも、私は、想像をするのです。
さらには、世代間の違いにも思いをいたしたり、文化を異にする外国の地で、思いにふけったりもするのです。
人間なんて、人類の歴史から見れば、この世で活動する期間などわずかなものにすぎません。
しかし、そのわずかな時間でさえ、永遠に記録に残すことも可能なのです。
今回の作品はそうした意図を反映した作品なのです。>

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