親の顔を見るまでもなく

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 お盆は
 大切だった人に想いを馳せる時です
 だから
 そらを見ることが多くなるのです
 このところ
 いいそらが見えて
 ありがたく思っているのです




 その青年は、風光明媚な杭州に生まれ育ったと言います。

 両親はともにスポーツ選手で、その影響、そして、二人の資質を見事に受け継ぎ、青年は一流のアスリートになりました。

 育った環境が素晴らしく、ご両親も優れたアスリートであれば、必然的に素晴らしい人間に成長すると思います。
 とりわけ、最近、イギリスで、スマイル・シンデレラと呼ばれたゴルファーの、おおらかなありようには目を細めてしまいます。

 あのシンデレラのご両親も確か揃ってアスリートであったはずです。
 本人の才能も当然あるとは思いますが、そこには、子を導く親のありようも少なからずあったと思います。
 ですから、よくもまぁ、あれだけの子を育て上げたものだと感心することしきりではあるのです。

 ところが、杭州生まれのアスリートには、あのシンデレラのおおらかさ、清々しさが、これぽっちもなかったのです。

 いつもものように、コアラの国に暮らす幼な子に何か不測の事態があってはならぬと、かの地の情報に目をやっていた時でした。

 マック・ホートンという水泳選手が、400メートル自由形で銀メダルを獲得したのに、金メダルを取った杭州生まれのあの選手に抗議をして表彰台に上らなかったこと、報道陣に写真撮影を求められても無表情を貫き、さらには、金メダリストと距離を置いたことに対して、その本心を問う記事が載っていたのです。

 かつての東京オリンピックだったか、記憶はかすれていますから、他の大会であったかもしれません。
 アメリカの黒人選手が、アメリカ政府の黒人差別に対して、右手にゲンコツを作って、高く掲げ、抗議の姿勢を示したことがありました。

 スポーツは戦いが終われば、ノーサイドです。
 ですから、表彰式は、互いの健闘を称え合うスポーツマンシップの発露の時間なのです。
 勝利した選手に敬意を表し、その選手の国の旗を掲揚する時なのです。

 それゆえ、表彰式を使って、そのようなことをすることはよくないことだとされてきました。

 しかし、光州での水泳大会会場でも、同じような抗議の姿があり、場は異様な雰囲気に包まれたのでした。
 そして、この一件で、国際水泳連盟は、個人的な主張や態度を示すために、イベントを利用してはならないとコアラの国の選手に警告を発したのです。

 しかし、その後、イギリス選手のドンカン・スコットも、光州生まれのこの選手の優勝に対して、抗議する姿勢を示したのですから、ただならぬ事態となったというわけなのです。

 この杭州生まれの選手、名を孫楊と言います。
 国家の支援を存分に受けて、その栄光は燦然と輝くものとなり、青年は国家の英雄となったのです。

 しかし、世界はその青年のありようを批判します。
 孫楊は、ドーピング検査において、適正な検査を受けてはいませんでした。それを、二人の欧米の選手は指摘して、あの挙に及んだのです。

 実は、コアラの国では、優勝候補の選手が、国内のドープング検査で陽性反応が出て、光州での大会に出場できなかったのです。
 にも関わらず、中国では、いいかげんな扱いで、疑いがある選手が大会に出て、金メダルを取ることに、フェアーではないと、マークは思っていたのです。

 記事の終わりに、自分の国では中国とは異なり適正な処置を取ったことを誇りに思うと述べています。
 マークがいかなる環境で育ち、ご両親がいかなる人かは一向にわかりませんが、実に筋道の立った方便であると感心をし、この若いアスリートへの支持を、私はするのです。

 エスパーという名の、少年漫画の英雄のような名を持つアメリカの国防長官が、日本に、アジアでのさまざまの問題を日本と協力して対することを告げにやってきました。
 その中で興味深いことを語っていました。

 威圧的な行動に出て利益を得んとしている。
 経済的な威圧、知的財産の窃盗、環境破壊は、地域を不安定化させると。

 随分とおどろおどろしい言葉が連ねられていますが、もちろん、中国に対しての率直な物言いです。
 中国の軍事的行動、略奪的な経済的行動は、国際的なルールを脅かそうとしているとまで言うのです。

 もちろん、日本に対して、ホルムズのタンカーについては日本が日本の力で守るべしと言うことも忘れません。だから、日本はそれなりの姿勢を示すと何らかの対応策を提案しているのです。

 でも、孫楊が孫楊であれば、中国もまた中国であると、国が親であれば、国民は子、親の顔を見るまでもなく、政府と国民はどうやら同じように傍若無人であるとそんなことを思ったのです。

 それに比べ、わが日本のシンデレラは、国内ばかりではなく英国でも愛されるのですから、頼もしい限りです。
 そんな国、そんな国民の一人でいることに、なんだか嬉しくなったのです。



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《8 / 18 💦 Sunday 》
 
🦅 昨日、<カクヨム>にて『まぼろしのフランクフルト中央駅』を発信しました。

 縦横無尽に 

 意識の中を駆け巡るのは 
 人の持つ感性なるもの



この世に、二つの世界があり。
それは、現実世界と仮想世界。

かつては、そんなバカなと思える仮想の世界が、詩になり、絵になり、物語になって、現実世界で堪能されていました。
今、 AIがその仮想世界を現実世界に組み込み、私たちはその境目さえも不明の中で、仮想世界で遊ぶことができるのです。

なんともややこしい時代になったものです。

しかし、仮想の世界、昔から、人間の中にある何かのスイッチに刺激を与えてきました。
想像というスイッチ、さらに進んで、創造というスイッチにも、時には、幻想に、あるいは空想のスイッチとなり、私たちを楽しませてくれたりもしているのです。

フランクフルトの革ジャン男も、我が庭の山法師の木も、そして、日本語の二人称も、すべて、私にとって、現実世界と仮想世界を行き来する契機となったものたちなのです。

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