いいね!

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 ロードバイクで初めての道
 どこへ行くのか
 抜けられるのか
 変な虫がいるのではないか
 あらぬゾーンに入り込むのではないかと
 ドキドキしながら走っていると
 そこにあったのは
 ハスの花の一面に咲く沼でした
 しばしたたずみ 
 その光景に
 息を飲んだのでした




 時に、あの「いいね!」が不思議に思えてならない時があります。

 入院しましたとか、父が亡くなりましたとか、そんなつぶやきに「いいね!」はないと思うからです。
 しかし、それを発信する人は、私の大切な仲間です。
 そのつらい思いを共有することは、たとえ、バーチャルの空間での仲間でも、大切なことです。それに何より、情として、無視することはできません。

 だから、心の中で「いいね!」を、大変だね、頑張ってに置き換えたり、ご愁傷さまですという気持ちを込めて、それを押すようにしているのです。
 きっと、相手も、そういう思いでそれを受け止めてくれるだろうと推測して……。

 今の所、入院して、何がいいねだとクレームを受けたことはありませんから、きっと、そうだと思っているのです。

 時にまた思う時があります。

 「いいね!」しか選択肢がなければ、それを告知する側も情報の発信を工夫しなくてはなるまいにと、そんな思いを抱くのです。

 それはともかく、まさに、「いいね!」全盛の時代ではあります。

 世界最大の権力を持つアメリカ大統領が、それを盛んに使って、世間の思惑を根底からくつがえし、大統領になってしまったのです。
 大統領になってからも、盛んに「いいね!」を使って、政治的行動を繰り返して、世界中のマスコミを慌てさせていますから、さぞ、ご本人は痛快この上ないはずです。

 しかし、たかだか140字の文言が多大な力を持つようになれば、軍事力や政治的恫喝を使うことなく、物事がおさまるなら、それも今の時代、殊の外大切なことだと思うのです。

 思えば、トランプが大統領になってから、さほどの大規模な戦争が起こっていません。
 もちろん、政治の延長線上にある戦争は、武力を使わずに、サイバー上では盛んに繰り広げられてはいます。

 北の国の御曹司は、サイバーを悪用して、20億ドルもの金銭を奪い取ったと言います。ありとあらゆる手を使って、国家の正義の名の下に悪さをするのですから、たまったものではありません。
 だとするんら、まさに本物の悪徳国家ではあります。

 最近、また表に出つつあるあのISも盛んに「いいね!」を使っていました。
 何年か前、モスルを総攻撃すると発信し、モスルを防衛する2万人の軍隊を崩壊させた一件はあまりに有名な話です。

 日本が真珠湾をやる時、その情報は厳格に管理され、単冠湾に機動部隊が集結して、初めて、搭乗員達は目標が真珠湾のアメリカ太平洋艦隊だと知るのです。ですから、ハワイのアメリカ軍は日本が攻撃をしてくるなどこれっぽっちも知らなかったのです。
 半年後のミッドウエイでは国民の誰もが、今度はミッドウエイですねと、それを知っていたというのです。情報が漏れれば、それは敵に手の内を見せてしまうことで、アメリカ海軍は見事に待ち伏せ、日本海軍の機動部隊を叩くことができたのです。

 戦いは、勝つために、情報を守秘するというのが、鉄則でしたが、ISはそれをくつがえしたのです。

 ISは、自らの戦闘地域の目標、作戦の進め方を発信しました。
 宗教で武装された果敢な軍団が、敵を恐れずに向かっていき、敵の首を切り、腕を切り、目をくり抜くというのです。
 そして、それに、「いいね!」がいくつもつくのです。

 それを見たモスルの守備隊兵士は、戦う前から戦意を失ったというわけです。

 さらに、それに尾ひれがついて、モスルを守備する2万の兵士たちは、見えない敵の恐ろしさに震え、逃亡をしてしまったのです。
 ですから、ISは、2千足らずの兵士で、2万の大軍に、ものの見事勝利したというわけです。

 ハワイで日本の航空部隊の破壊力のすごさを知ったアメリカが戦艦から空母に力を入れたのに対して、その当事者の日本は空母より大和に力を入れたままであったのも、のちの戦局を左右する背景として知られている事実です。

 だとするならば、「いいね!」の力を知ったトランプが、それを使うことが少なかったクリントンに勝つことができたのも必然的であると思っているのです。

 でも、よくよく考えてみますと、今、私たちが情報を得るそれらで、仮に、間違った情報が故意に流されて、それに不用意に「いいね!」などすれば、私たちも同類になってしまうのではないかという危惧に、気がつくのです。

 「いいね!」を押すのは、当事者ではありません。

 当事者が民意を得るために、同調を求め、それに私たちが応えているというわけですから、当然の発信に「いいね!」と押した段階で、同類となることを覚悟しなければならないはずです。

 まぁ、私のバーチャル上の仲間たちは、悪だくみをして、なんとか利益を誘導しようという人がいるわけもありませんからその点は安心なのですが、世間全般ではそうもいきません。

 不用意な「いいね!」が世界を混沌に陥れるのですから、慎重にことは運ばねばならないと思うのです。
 銃こそ手にはしませんが、「いいね!」という武器で武装した戦闘員になってしまうのですから。

 墓を参って、掃除して、雲の合間を飛ぶジェット機の機影をみては、そんなことを考えていたのです。



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nkgwhiro

Author:nkgwhiro
ご訪問
ありがとうございます

《8 / 18 💦 Sunday 》
 
🦅 昨日、<カクヨム>にて『まぼろしのフランクフルト中央駅』を発信しました。

 縦横無尽に 

 意識の中を駆け巡るのは 
 人の持つ感性なるもの



この世に、二つの世界があり。
それは、現実世界と仮想世界。

かつては、そんなバカなと思える仮想の世界が、詩になり、絵になり、物語になって、現実世界で堪能されていました。
今、 AIがその仮想世界を現実世界に組み込み、私たちはその境目さえも不明の中で、仮想世界で遊ぶことができるのです。

なんともややこしい時代になったものです。

しかし、仮想の世界、昔から、人間の中にある何かのスイッチに刺激を与えてきました。
想像というスイッチ、さらに進んで、創造というスイッチにも、時には、幻想に、あるいは空想のスイッチとなり、私たちを楽しませてくれたりもしているのです。

フランクフルトの革ジャン男も、我が庭の山法師の木も、そして、日本語の二人称も、すべて、私にとって、現実世界と仮想世界を行き来する契機となったものたちなのです。

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【nkgwhiroの活動】

💝 <Twitter>で、『ものかき』として、朝と晩『つくばの街であれこれ』と題して、つぶやいています。 

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